願いを叶えるレスベラトロール

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 20日に投開票される鳥栖市長選は、現職、元職、新人の3人の戦いとなった。3月12日の九州新幹線新鳥栖駅の開業に伴い、交通の要衝としての役割はさらに大きくなる。県が13年春に同駅前に設置を計画している重粒子線がん治療センターなどを生かした新しいまちづくりに期待がかかる。人口約6万8000人の市のかじ取りをどう進めるのか、3候補者の横顔を紹介する。【遠藤雅彦】(届け出順)
 ◇豊富な政治経験で恩返し−−牟田秀敏氏(70)=無元、自民推薦
 前回の市長選で落選してからの4年間、国道3号の拡幅や合併問題の停滞に「自分ならこうする」という思いを募らせてきた。県や国との交渉が必要な政策には、自らの豊富な経験と人脈を生かして問題を解決する自信があるからだ。
 JR鳥栖駅周辺の高架化事業や東口整備などでも、4年間で具体的な進展がなかったことを批判。2期8年の市長在任時に「集中治療室に入っていた状態の市の財政を、自宅療養ぐらいに回復させることができた」と自負する手腕を、市の発展に生かそうと返り咲きを目指す。行政主導のリーダーシップを発揮し、自治体の広域連合を進めることが3期目の目標だ。
 参院議員秘書、県議4期を経て99年に鳥栖市長に。順調な政治生活だったが、3期目を目指した前回選挙では約1400票差で敗れた。「慢心があったかもしれない」と振り返るが「支援者からこれまでにないほど強く立候補を求められ期待の大きさを感じた」と話す。
 父親が技術指導をしていた九大農学部の演習林があった、中国国境に近い現在の北朝鮮で生まれた。終戦後、5歳で夜中の山道を歩いて現在の韓国の港を目指した引き揚げ経験者だ。
 27歳の時に工場のベルトコンベヤーに左腕を巻き込まれる事故に遭い、腕には今も障害が残る。以来「弱者に目配りをする政治」の実現を目指してきた。信念に従って筋を通す「和して同ぜず」が政治信条だ。
 ◇「民間感覚」で市政を改革−−橋本康志氏(55)=無現
 市の財界人として続けてきた市政への提言が実現されず、自ら政治の世界に転身。1期目の実績を「60点」と自己採点する。
 民間企業の社長として培った「経営感覚」を行政に導入した。3年間で返済した市の借金約29億円は「市民の負担を少なくすることが大切」と利率の高いものを優先して、利息を5億6000万円削減した。部課長が提出した1年間の業務目標を市のホームページで公開する「仕事宣言」も、幹部職員に民間のような緊張感を持って仕事をしてもらう狙いを込めた。
 「進展がない」と批判される基山町との合併も「職員の勉強会発足や合同研修、施設の相互利用などで、2市町の連携は深まった」と強調する。
 「地方分権の時代はリスクを覚悟し、新しいことに取り組まない自治体は埋没する」というのが持論。九州新幹線新鳥栖駅や重粒子線がん治療センターの広域活用を、九州全体の発展の拠点にするデザインを描く。西日本やアジアから患者を呼び込む「医療ツーリズム」や医療産業の誘致に力を入れ「九州の中の鳥栖の位置づけを確立させる」と意気込む。
 4年前の公約に掲げた市長公用車の廃止を実現し、4年間徒歩で登庁した。「まちの変化を知り、市民と立ち話をすることができた」と思わぬ効用もあったことを明かす。
 また、同じ公約に掲げた通り、3月14日まで務める今期の退職金約2300万円は受け取らない。
 ◇子供たちのための政策を−−古賀秀紀氏(55)=無新
 「税金の使われ方が有権者の世代に偏っており、子供たちへの目配りが行き届いていない」市政を変えようと、立候補を決意した。
 雇用対策としての市職員の増加や、少人数学級の実現など「ベッドタウンとしての鳥栖を発展させるため」の政策を掲げる。公立病院が少ないことによる「医療格差」をなくすために、健康施設やリハビリセンター、子供病院の建設などを訴えている。
 「がん治療センターに150億円を投じるより、予防医療に力を注ぐことが大切。食料や教育など、市民に身の回りの問題に関心を持ってほしい」と力説する。
 市民団体「長崎新幹線いらない会」の共同代表を務め、九州電力玄海原子力発電所のプルサーマルに反対する「プルサーマル裁判の会」で活動するのも「高度経済成長の恩恵を受けてきた自分たちの世代が、環境破壊などで子供たちにつけを残さないよう責任を果たしたい」と考えるからだ。
 19歳の時から県内や福岡、東京の飲食店で料理を学び、05年4月にフランス家庭料理の店を市内の商店街に構えた。すりつぶしてペースト状にした牛、豚、鶏肉やアマダイの白身を固めて蒸し焼きにしたテリーヌが好評で、14席の店を訪れる約7割は市外からだという。連日午前7時半から午後10時ごろまで店に入る。
 選挙期間中は街頭演説などの運動は行わず、声をかけてくれた市民に自分の主張を説明する考えだ。

2月16日朝刊

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